実際に使ってわかった|コトブキヤのハンドモデルは何が便利?
コトブキヤのハンドモデルを購入する前は、自分の手を撮影したり、木製のハンドモデルを使ったりして作画資料を作っていました。
しかし、実際に使い比べてみると、それぞれ得意なことがかなり違います。
| 比較 | コトブキヤ | 自分の手 | 木製モデル |
|---|---|---|---|
| 好きなポーズを固定 | ◎ | △ | ○ |
| 指の細かな動き | ◎ | ◎ | △ |
| 好きな角度から見る | ◎ | △ | ◎ |
| 物を持たせる | ◎ | ◎ | △ |
| 別タイプの手を描く | ◎ | × | △ |
| 費用 | △ | ◎ | ◎ |
特に私が便利だと感じたのは、自分の手とは違うプロポーションの手を、好きなポーズで固定できることです。
自分の手は一番手軽な資料ですが、当然ながら手の形そのものは変えられません。
私の場合、自分の手は比較的女性的で指も短めなので、男性キャラクターなどの「シュッとした格好いい手」を描きたいときにはイメージと違うことがありました。
コトブキヤのハンドモデルを購入してからは、そうした場面でも作りたいポーズを立体で確認できるようになりました。
実物で検証|ハンドモデルにいろいろなポーズをさせてみた
ハンドモデルを作画資料として使うなら、単に手を開閉できるだけでなく、実際に描きたいシチュエーションを再現できるかが重要です。
そこで私は、普段イラストを描くときに使いそうなポーズを実際に作ってみました。
物を握るポーズ
私が特に便利だと感じているのが、実物の小物を持たせられることです。
これまでテニスボールやギターなどを持たせて、手と物の位置関係を確認する資料として使いました。
物を持つと、親指の位置や指が物体に回り込む角度が複雑になります。
「握っている手っぽく描いたつもりなのに、なんとなく不自然」というときに立体で確認できるのはかなり便利です。

家にあるペン・スマホ・カップなどを持たせるだけでも、いろいろな作画資料が作れます!
手を開く・握る・指を反らすポーズ


指はそれぞれ細かく動かせるため、単純に開いた手だけでなく、軽く握った手・指先を曲げた手・指を反らせた手なども作れます。
特に便利なのは、作ったポーズをそのまま保持しておけること。
自分の手をモデルにすると、描いている途中で少しずつ形が変わってしまいますが、ハンドモデルなら同じ状態を保ったまま観察できます。
左右の手を組み合わせたポーズ


私は最初にR(右手)を購入し、その後L(左手)も追加しました。
片手だけでも十分使えますが、左右を揃えると手を合わせる・両手で何かを持つ・片方の手でもう片方をつかむなど、資料として作れる構図が一気に増えます。
人物を全身で描くことが多い人や漫画を描く人なら、左右を揃えるメリットはかなり大きいです。
コトブキヤのハンドモデルは高いけど買う価値はある?
購入するときに一番迷いやすいのは、やはり価格だと思います。
通常モデルは1個13,200円(税込)なので、数百円~数千円程度で購入できる木製ハンドモデルと比べるとかなり高価です。
さらに右手と左手を両方購入すると、単純計算で2万円を超えます。
そのため、すべての絵描きに「絶対買うべき」とは思いません。
| 買う価値を感じやすい人 | まず安い方法でもよい人 |
|---|---|
| 人物を頻繁に描く | 手を描く機会が少ない |
| 手を描くたび資料を探している | 写真資料だけで困っていない |
| 漫画・イラストを長く続ける | とりあえずデッサンを始めたい |
| 物を持つ手をよく描く | 単純な開いた手だけ確認したい |
| 自分とは違う手を描きたい | 自分の手を資料にできる |
私の場合は、「手を描くたびに資料を探す手間を減らせる」ことに価値を感じたので、購入して良かったと思っています。
一度購入すれば、ポーズを変えながら何度でも資料として使えるのもメリットです。
普通のハンドモデルとMEN’Sはどっちを選ぶ?
2026年現在、ARTIST SUPPORT ITEMには通常のハンドモデルに加えて、「ハンドモデルMEN’S」もラインナップされています。
通常モデルとMEN’Sは単にサイズが違うだけではなく、描きたい「手」の印象によって使い分けるモデルです。
| 比較 | 通常モデル | MEN’S |
|---|---|---|
| 全長 | 約210mm | 約220mm |
| 価格 | 13,200円 | 15,400円 |
| 向いている用途 | スタンダードな美しい手 | より骨格・筋肉感のある男性的な手 |
| 右手 | あり | あり |
| 左手 | あり | あり |
MEN’Sは、骨格や筋肉による凹凸感、爪や関節などの男性的な造形を意識して作られています。
さらにMEN’Sでは、手のひら側に指先を潜り込ませられる構造が採用され、力を込めた握り拳なども表現しやすくなっています。
男性キャラクターや、力の入った手を描く機会が多いならMEN’Sも候補になります。



私は通常版を使っているので、MEN’Sについては公式仕様をもとに比較しています。
ハンドモデルを作画資料としてもっと活用する方法
実際に使ってみると、単に机の上に置いて模写するだけではなく、いろいろな使い方ができます。
- 描きたいポーズを作ってスマホで撮影する
- 照明を横から当てて陰影資料を作る
- 実際の小物を握らせる
- 上下左右から写真を撮る
- 右手・左手を組み合わせる
- 写真をCLIP STUDIO PAINTなどへ読み込んで参考資料にする
特におすすめなのは、欲しいポーズを作ったら、スマホで複数の角度から撮影しておくことです。
ハンドモデルをずっと同じ位置に置いて描く必要がなくなり、デジタル作画中でも資料として確認しやすくなります。
手のデッサン人形を買う前によくある疑問
ハンドモデルがあれば手を描けるようになりますか?
ハンドモデルを購入するだけで自動的に手が上手く描けるようになるわけではありません。
ただし、指の位置や関節、手の立体構造を好きな角度から確認できるため、「わからない部分を想像だけで描く」機会を減らせます。
写真資料があればハンドモデルはいらない?
欲しいポーズ・角度の写真がすぐ見つかるなら、必ずしもハンドモデルは必要ありません。
一方で、ハンドモデルならポーズ・見る角度・光の方向を自分で変えられるため、既存写真では足りないと感じる人には便利です。
右手だけでも使えますか?
右手だけでも十分使えます。私自身も最初はRだけを購入して使用していました。
両手を使ったポーズを描く機会が増えてから、Lを追加する方法でも問題ありません。
ハンドモデルの関節は人間では曲がらない方向にも動きますか?
コトブキヤの通常ハンドモデルは、人体では動かない方向に可動しないようロックする構造が採用されています。
そのため、デッサン人形を適当に動かした結果「実際の人間ではできない不自然な手になってしまう」という失敗を減らしやすい設計です。









